妊活中に妊活でやるべきこと、控えた方がいいこと
妊活を始めるにあたって、「何から始めればいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
妊活、そして妊娠後の生活はパートナー同士の協力が欠かせないものです。妊活をきっかけに夫婦関係や生活を見直し、必要に応じて不妊治療を開始する準備を整えていきましょう。
この記事では、妊活初期に夫婦で取り組みたい基本的なステップを「パートナー編・女性編・男性編」に分けてご紹介します。

- 【目次】
- 1.【パートナー編】妊活初期にやること
- 話し合いの場を設ける
- 食生活の改善
- 禁煙する
- ストレスを減らす生活を心がける
- 2.【女性編】妊活初期にやること
- 基礎体温を記録する
- 冷え対策をする
- 適正体重を維持する
- 3.【男性編】妊活初期にやること
- 妊娠についての理解を深める
- 精子の健康を守る
- 4.産婦人科への受診時期は?
- 1年以上妊娠しない場合
- 30代以降の女性
- 婦人科疾患が疑われる場合
1.【パートナー編】妊活初期にやること
妊活初期にパートナー2人でやっておくべきことをご紹介します。
- 話し合いの場を設ける
妊活というと女性主体で進めるカップルが多いかもしれませんが、一人だけで進めずにパートナーと一緒に取り組むことが何より大切です。
まずはお互いの考えをしっかり共有するために、話し合いの場を設けましょう。例えば、「いつまでに子どもが欲しいか」「何人欲しいか」「自然妊娠をどこまで続けるか」「不妊治療に踏み切るタイミング」「育休の取得予定」などを具体的に話しておくと、今後の方針が明確になり、不安やストレスの軽減にもつながります。
早い段階から将来のイメージ、ライフプランをすり合わせておくことで、妊活を前向きに進めやすくなるでしょう。
- 食生活の改善
妊活初期においては、夫婦そろって栄養バランスの取れた食事を意識することが重要です。
特に女性は、妊娠初期の胎児の成長に関わる葉酸を積極的に摂る必要があります。男性は精子の生成や質の向上に関与する亜鉛の摂取を心がけましょう。
日々の食事から自然に摂ることが理想ですが、必要に応じてサプリメントで補うのも一つの方法です。妊娠後のことも見据えて、今のうちから整った食生活に切り替えていくことが望ましいでしょう。
- 禁煙する
妊活を始めるにあたって、喫煙習慣がある場合は禁煙を検討するべきです。喫煙は、男性・女性ともに生殖機能に悪影響を及ぼすことが知られており、妊娠率の低下や精子・卵子の質の低下につながるといわれています。
また、女性が妊娠後も喫煙を続けた場合、胎児へのリスクも高まります。妊婦本人が喫煙していなくても、受動喫煙が妊娠に悪影響を及ぼす可能性もあるため、パートナーの協力が欠かせません。
- ストレスを減らす生活を心がける
ストレスはホルモンバランスを乱し、卵子や精子の質に悪影響を与えることがあります。妊活中はできるだけストレスを溜め込まないように心がけましょう。
例えば、適度な運動や趣味の時間を大切にしたり、パートナーと一緒にリラックスする時間を持ったりすることが効果的です。
妊活はプレッシャーを感じやすい期間でもあるため、無理せず夫婦で支え合いながら心身の健康を保つことが何よりも大切です。
2.【女性編】妊活初期にやること
ここでは、妊活を始めたばかりの女性が取り組むべき基本的な行動を紹介します。
- 基礎体温を記録する
基礎体温は安静時の体温を指します。毎日の基礎体温を測定・記録することで自分の排卵日を把握し、排卵がきちんと行われているかをある程度判断することが可能です。
基礎体温を目安に排卵日を予測してタイミング法を行う、基礎体温の推移に気になる点があったら産婦人科に相談するなど、妊活を進めるうえでさまざまな判断材料となる手段です。
- 冷え対策をする
妊活において、冷えは大敵です。体が冷えると血流が悪くなり、卵巣に十分な酸素や栄養が届きにくくなります。その結果、卵巣の機能が低下し、排卵に悪影響を及ぼすこともあります。
冷え性を改善するためには、入浴でしっかり体を温めたり、温かい食材を取り入れたりといった対策が有効です。
- 適正体重を維持する
妊活中は痩せすぎや太りすぎを避けて、適正体重を保つことが重要です。極端な体重の変化は、排卵障害や流産、早産などのリスクを高める可能性があります。
バランスの取れた食事と適度な運動を取り入れて、健康的な体重を維持するように心がけましょう。
3.【男性編】妊活初期にやること
妊活は女性だけが取り組むものではなく、男性側の協力も欠かせません。ここでは、男性が妊活初期に意識したい行動についてご紹介します。
- 妊娠についての理解を深める
妊娠の仕組みについては、女性に比べて男性の理解が浅いケースが多い傾向にあります。妊活を始めるにあたって、男性自身も妊娠のメカニズムや女性の体の変化について理解を深めることが大切です。
例えば、卵子は年齢とともに減少して質にも影響が出ることなどから「妊活は早めに始めた方がいい」と言われますが、妊活を始めた時点でそのことを知らない男性は多いのではないでしょうか。
パートナー同士で妊娠への理解度に差があると、妊活に焦りを覚える女性とすれ違いが起こってしまうことも珍しくありません。円滑に妊活を進めるためにも、パートナー2人で理解を深める努力が不可欠です。
- 精子の健康を守る
精子の質は妊娠の可能性に大きく関わるため、日頃からその健康を意識することが重要です。健康的な精子を保つためには、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけることが基本です。また、過剰な飲酒や喫煙は精子に悪影響を及ぼすため、妊活を意識し始めたらなるべく控えるようにしましょう。
あわせて、亜鉛やビタミンC、ビタミンEなどの栄養素は精子の質を保つうえで効果的です。これらの栄養素を含む食品を積極的に摂取することで、体の内側から妊活をサポートすることができます。
4.産婦人科への受診時期は?
妊活をスムーズに進めるためには、必要に応じて産婦人科を受診し、体の状態を確認することが大切です。
結論から申し上げますと、「妊活で気になることがある」「なかなか妊娠しない」と思ったタイミングで産婦人科を受診するのがよいでしょう。
妊活目的で産婦人科に行く=いきなり体外受精などの高度な医療につなげられる、というわけではありません。自然妊娠を希望される方も、適切なアドバイスを受けながら安心して妊活を進めることができます。
特に気になることがない方も、以下のようなケースに当てはまる場合は受診を推奨します。
- 1年以上妊娠しない場合
妊活を始めてから1年以上妊娠しない場合は、男女ともに「不妊症」と診断されることが多いです。この場合は産婦人科に相談し、検査や適切なアドバイスを受けることが大切です。
もちろん1年経過する前に受診しても構いません。何らかの要因で不妊症になっている場合、早期に検査を行い原因が特定できれば不妊治療が成功する可能性が高まります。「専門医に相談したい」と思ったタイミングで受診するとよいでしょう。
- 30代以降の女性
女性は30代、特に35歳以上になると卵子の質や数が低下し、妊娠の確率も徐々に下がっていきます。個人差はありますが、高齢出産の場合は早い段階で体外受精などの生殖補助医療(ART)を活用した治療法に切り替えることも珍しくありません。
そのため、30代以上の方は妊活を始めたタイミングで一度受診しておくと、今後の計画が立てやすくなります。
- 婦人科疾患が疑われる場合
子宮内膜症、卵巣嚢腫、子宮筋腫などの婦人科系疾患がある、または疑われる場合は、妊活前に産婦人科で検査を受けることが望ましいです。
症状は人それぞれですが、具体的には「生理の症状が重い」「貧血の症状がある」といった場合は婦人科疾患が疑われます。特に子宮内膜症は不妊の原因になることがあるため、早期の診断と治療が重要です。
なお、上記に当てはまらない場合でも、体調の変化や不安があるときは、遠慮せず早めに受診するようにしましょう。パートナーと一緒に情報を共有しながら、無理のない妊活を進めていくことが大切です。
5.まとめ
妊活初期には、生活習慣の見直しやお互いの理解を深めることが大切です。パートナーとしっかり話し合いながら、無理なくできることから始めましょう。
また、年齢や体の状態によっては早めの受診が必要なケースもあります。妊活を始めたばかりでもご自身の状況に応じて適切な対応をとることで、妊娠につながる可能性が高まるでしょう。

- 錦 惠那 先生
- 【保有資格】
- 内科専門医、産業医
- 【プロフィール】
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関西圏の医学部卒業。現在は内科医として市中病院で診療を行っている。
腎臓病、透析医療を専門分野とし、産業医としても活動している。病気の予防は治療と同等に重要であり、予防医学の理解を深めてもらうため、病気やヘルスケア情報の発信にも取り組んでいる。
私生活では1児の母でもあり、日々育児にも奮闘している。