健康コラム

介護中でも安心な部屋トレで高血圧予防を始めませんか?

年齢を重ねると起こりがちな高血圧。
日々の血圧管理に加え、自宅で簡単にできる運動を取り入れて、薬に頼りすぎない生活を。薬剤師の加藤雅俊先生にその方法を伺います。

ちょっとした意識で血圧異常は防げる

介護をする上でも管理が欠かせない血圧。ではどのように付き合っていくべきなのでしょう。
「加齢や運動不足が原因で血管が硬くなり、血管内の圧力は高まります。そのため年とともに高血圧になるのは仕方のないこと。大切なのは毎日血圧を測定し、その変動を知ることです」と話すのは薬剤師の加藤雅俊先生。
「急激な血圧の上昇では、降圧剤に頼る必要があります。一方、日常的に収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg程度の高めの血圧なら、運動を取り入れることでも血圧コントロールの支えになります。医師と相談し、うまく取り入れてみてください」
そこで習慣にしたいのが、血管を柔らかくするストレッチ。
「一酸化窒素は、血管を柔らかくする働きがあり、骨格筋を動かすことで分泌できることがわかっています。毎日ストレッチを取り入れることで、血管が柔らかくなり、血圧を下げる効果が期待できます」

胸を開くストレッチ

呼吸力を高め、高血圧体質を見直すのに重要な広背筋に刺激を与えましょう!

  • STEP1

    椅子に腰掛け、フェイスタオルを半分に畳んで片手に持って準備。足を肩幅に開き、背筋を伸ばす。体の後ろでタオルの両端をつかんで、下に引っ張る。

  • STEP2

    そのまま胸を張り、タオルをつかんだ手を下へ引っ張り背中から離す。できるところまで両腕を持ち上げると同時に顎を上げ、姿勢を保って10秒数える。


※ストレッチ引用元:加藤雅俊著『誰でもラクにできる!降圧ストレッチ』(アチーブメント出版)

ストレッチのPOINT

  • 介護する側も一緒にサポートを!

    後ろに倒れないよう、背中を軽く支えたり、一緒に数を数えるなどして、介護者がそばでサポートを。STEP2では、胸を前に出して、胸が大きく開けているかチェックしてください。筋肉を伸ばす際に息を吸うのもポイント。背中を丸めるストレッチとセットで行えば、より筋肉を動かせて効果的です。

教えてくれたのは・・・
薬剤師・体内環境師 加藤雅俊 先生
薬剤師。体内環境師。症状に対して食事や運動、東洋医学など、薬に頼らない医療を目指す「ホリスティック」の理念を日本で初めて唱える。著書に『1日1分で血圧は下がる!薬も減塩もいらない!』(講談社)など多数。
掲載:KiiTa春号2022

イラスト/あさなさくま 文/梅澤暁

関連商品

TOP